スワッチ職人

こんにちは。

ジャパンブルージーンズ 岸本です。

 

ジーパン作りを始めてまだ6年目です。

それまでは生地屋をしてました。

生地屋と行っても、町中にある手芸用の小売の生地屋ではなく、

アパレルメーカー相手に生地を売ってました。

BtoBの生地屋です。

こちらになります。しばらく更新してませんね。

http://www.japandenim.com/

 

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生地のショールームです。多分1万種類以上の生地が有ります。

 

社内の部署異動なんですが、転職したように状況が変わりました。

仕事の流れはもちろん、考え方、付き合う人、私生活まで。

お酒の席も減りました。

BtoBとBtoCでは全く違ってきますね。

まだまだ慣れません。多分ずっと慣れないんだと思います。

BtoBで育ってきたらBtoCの考え方にはなかなか変われないですね。

 

私も生地屋になるまで生地屋の存在を知らなかったので、

生地屋と言われてもわからない方も多いと思いますので当時を振り返ってみたいと思います。

 

私は、企画・生産・営業でした。

入社したころはまだ6人でしたので、一応役割はありましたがあってないような物で、

倉庫、配達、支払回収、総務っぽいことなど色々経験させてもらいました。

デニムの原反は1反50m巻なんですが、重い物だと約30㎏くらいになります。

それを1日に何十本も配達してました。

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原反の山です。

多い日だと1トン以上の原反をかついでました。

仕事の後のビールのうまさもここで教えてもらいました。

 

生地屋の仕事はおおまかに、

・来シーズンの生地を企画・サンプル発注(試織)

・それをアパレルメーカーへ提案

・企画した生地が決まれば、着分発注(1着分のサンプル生地)をもらう

 決まらなければ、アパレルメーカーと打ち合わせし再度サンプル発注

・その後2回、または3回サンプル発注が来ます

・アパレルメーカーが展示会して全国のお店から受注を取る

・生地の量産の発注がくる

・量産を各工場へ発注

・生地が上がってきたら検品、納品

以上が1シーズン(半年)の流れです。

春夏と秋冬の年2回です。

 

こう見ると普通の仕事ですね。

提案して気に入ってもらって注文もらうだけです。

ただ、アパレルなので他との差別化が命です。

提案する際には、生地スワッチというのを持っていきます。

こういうのです。

 

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この生地は超高密度でパリッパッリです。かっこいいです。私の好きな生地TOP30に入ってます。

 

生地のカタログみたいな物です。

こだわりの強いデザイナーほど他との被りは気にします。

このようなスワッチを内職さんとかに頼んでストックしている生地屋もあります。

ただ、私たちのお客さんはこだわりの強い人が多く、既製品っぽい見え方だと良く見えないので、スワッチも手作りしています。

 

ハサミで切って、

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ホッチキスで止めて、生地スペックを書く。

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これをずっとやり続けます。

スワッチ職人です。

ハサミできれいに真直ぐ、素早く大量に切らせたら他の追随を許しません。

 

あと提案地に生地ハンガーを持っていくこともあります。

スワッチだと10㎝四方くらいの生地しか見れないので、

服になった時のイメージが湧きにくいです。

生地ハンガーだとかなり大きく見えるので、最終の製品イメージが付きやすいです。

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やはりこちらの方がデザイナーさんにも喜んでもらえます。

ただ、これはこれで作るコストと時間が掛かります。

簡単なスカートを作るくらいの手間が掛かります。

なのに穿けません。見るだけです。

 

また生地の展示会というのもあります。

これはフランスで行われている Denim by Premier vision という展示会です。

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欧米、アジア、日本からと世界中のアパレルが大集合します。

ここでアピールして帰国したらスワッチ職人の出番です。

ピックアップされた生地をスワッチにして各国へ送付します。

プレゼンしながら、なるべく選ばないでくれ、と祈っています。

 

ある時は、生産業務も兼務してました。

糸の発注、染工場や機屋さんへの工程指示、などです。

 

原綿を決めたり、

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ザラザラさせて織ってね、とか

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新商品の時は、ミスがあってはならないので慎重に打ち合わせします。

リピート商品はお互いに分かっているので、

〇〇〇を100反分お願いね、みたいなざっくり発注でもなんとかなってました。

アナログの良さですね。

私が実際に染めたり織ったりするわけではなく、現場の職人さんたちにお願いしています。

どういう意図、目的でこの生地を作りたいか、を話し、

だったらこうした方がいんじゃない、みたいな意見を聞き、

最終的に織物にしてました。

 

この道40年の内田さん。

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もっとザラザラさせて~とお願いしてるとこ。

 

年配の方が多く、教えられることバカリです。

40代でまだまだ若手と言われる現場です。

連絡手段は今でも電話かFAXしかないとこもあり、

メールやラインが主流でも電話の頻度も減りません。

 

 かなりザックリとした生地屋の説明になります。

  

常に綿ボコリとの戦いの職場です。

 

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